タンザナイト・12月の誕生石
12月の誕生石・タンザナイトについてお話したいと思います。
魅力的な色をもつ宝石・タンザナイト
タンザナイトはターコイズ(トルコ石)、ラピスラズリ、ブルージルコンと同じ12月の誕生石になります。
和名は「灰簾石(かいれんせき)」または「黝簾石(ゆうれんせき)」モース硬度は6〜7、壁かい性が有り、硬度はありつつも比較的に割れやすい傾向にある石であるため注意が必要です。
ここ100年以内に宝石として見出され、その発色の美しさから瞬く間に人気の宝石に上り詰めた新しい石です。
またタンザナイトは結婚24周年記念の宝石でもあります。
タンザナイトの名前の由来は産出地であるタンザニア北部のメレラニ鉱山(メレラニ・ヒルズ)から来ていて、ティファニー社が命名しました。夕暮れから夜にかけてのマジックアワーとも呼ばれる時間に見せるタンザニアの美しい空に似ていることからこの名前がついたとされています。
代表的な色は、青色~紫味の青、青紫色、青味を帯びた赤紫の大きく分けて青系と紫系の二色になります。藍色、またはヴァイオレットカラーとも良く言われます。その中でも一般的に高品質と言われるタンザナイトは色味が強くてかつ透明度が高いものになります。
他のカラーストーンと同じように、色が濃く鮮やかなタンザナイトは非常に人気の高い宝石であると共に非常に高価になります。優しい色合いのものは鮮やかな色のものと比べ手頃な価格になっておりますが、濃い石には無い柔らかな魅力があります。
タンザナイトの最大の魅力は強い多色性にあります。多色性とは、宝石を異なる結晶方向で見たときに異なる色を示す性質で、光にあてて傾けるとカットした面がキラキラと濃い青と赤紫と黄緑色に反射します。その特徴が他の石には無い個性であり魅力に繋がっています。
鉱物としてのタンザナイト
タンザナイトの石についてもう少し詳しく触れて行きたいと思います。
タンザナイトの鉱石名は「ゾイサイト」になります。
ゾイサイトはスロベニアの鉱物コレクターのジグムント・ゾイス氏にちなんで名付けられたと言われています。1805年にオーストリアで発見されましたが、宝石として市場に出回るようになったのは比較的最近です。
色相は緑、青、紫、茶色が主で青色の中でもタンザニアの鉱山で採掘されるゾイサイトだけが商品名の「タンザナイト」と名付けられます。ですが近年その人気の高さから需要が急激に高まって枯渇してしまった鉱山もあるため、青色のゾイサイト=タンザナイトという認識が定着しつつあります。ゾイサイトはイタリアやオーストリア、スペイン、ドイツ、スコットランドなど様々な国でも採掘されますが、タンザニア産の青いゾイサイトが最も正統なタンザナイトと言って良いでしょう。
茶色のゾイサイトを加熱処理すると青色に変色する特徴があり、天然で非加熱の綺麗な青色のタンザナイトは大変希少です。その為市場に出回っている青色のタンザナイトは殆どが加熱処理をしています。
またゾイサイトの中でもマンガンを含んだものはほぼ不透明なピンク~赤色に発色し「チューライト」という商品名で市場に流通しています。
一夜にして瞬く間に有名になった宝石・タンザナイト
タンザナイトはカラーストーンの中では比較的新しいものです。
最初の発見者はマサイの部族民でした。1967年タンザニア北部のメレラニ鉱山で土壌から濃い青色をした結晶のかたまりを偶然発見しました。サファイアの鉱山を発見したのだと当初勘違いしましたがよくよく調べるとゾイサイトという石だったのです。
Tiffany & Company(ティファニー・アンド・カンパニー)はこの知名度は無いがとても美しい石に着眼し、その石を産出した国にちなんでタンザナイトと名付けて1968年に販売を開始しました。目新しくそして美しいその色石は世界中のコレクターやジュエリーデザイナー、専門家から強い注目を集めほぼ一夜にしてタンザナイトは世界的に人気の宝石となりトップクラスの人気を誇るカラーストーンに上り詰めたそうです。
また、採掘される石の大きさも当時の希少な色石と比べ大きかった事もあり大胆なカットストーンが流通したのも人気が出た要因であるとも言われてるそうです。
タンザナイトの魅力はカットで決まる
宝石本来の魅力も勿論ですが、タンザナイトの魅力を十分に出すには特徴を良く理解する必要があります。他の宝石も同様ですが、鉱石は自然が作り出した贈り物であるため、同じ種類であってもひとつひとつ色味やインクルージョン(内包物)が違い個性があります。鉱石を宝石に削りだすカッター職人はそれを見極めて一番魅力的に見える角度や形に切り出す必要があります。
その中でもタンザナイトは削り方で見た目が大きく変わる宝石の一つです。
タンザナイトの宝石の外観は、多色性によって大きな影響を受けています。
光にあてて傾けるとカットした面がキラキラと濃い青と赤紫と黄緑色に反射します。現在はほとんどのタンザナイトが熱処理されて色ムラになる黄緑色や茶色がかった部分は低減させているため、青色とすみれ色が強く出てきます。
タンザナイトはサファイアと同様に、カット職人が切り出す向きによって色の濃さが強く出るかが決まるそうです。どのタンザナイトも光に当てて傾けるとカットした面に合わせて綺麗な青と紫にチラチラと輝きを見せてくれます。その輝き方をカット職人が決めていると言っても過言ではありません。
タンザナイトはエメラルドやルビー、サファイアと比べると歴史の浅い新しい宝石である為、伝統的なカラーストーンとは言えません。ですがそれらに負けない強い魅力を持った石であると言えます。
タンザナイトのジュエリーをMITUBACIのワークショップで作れます
MITUBACIではそんなタンザナイトをワークショップで製作体験した指輪やペンダント、バングル、ネクタイピンにお留めすることができます。K18シャンパンゴールドで作るレイヤードリングはオフィスでも普段使いもしやすい細身ながらも品のある優しい仕上がりが魅力的です。
その他には職人が丁寧にお作りするバースストーンリングがあります。こちらの指輪ではそのタンザニアの夜と呼ぶに相応しいの美しさを強く味わえる大粒の石を使用しています。プレゼントにおすすめの目を引くボリューム感になっています。その名前に見合った濃い青と紫の輝きが外の光に反射してキラキラと様々な顔を見せてくれるでしょう。
MITUBACIでは職人がひとつひとつタンザナイトの状態を自分の目で見て判断し、丁寧にお留めしております。
気になる方は是非足を運んでみてくださいね。スタッフ一同お待ちしております!