金属のリサイクルについてご存知ですか?金やプラチナなど、価値の高い金属のリサイクルについて紹介します。
MITUBACIの職人・藤森です。
本日は、MITUBACIでリサイクルしている金属についてお話したいと思います。
MITUBACIで現在扱っている金属は、シルバー925・K18ゴールド・Pt950プラチナがあります。仕入れた金属がすべて商品になるといいのですが、金属刻印を打つ練習に使われたシルバー、手作り結婚指輪や手作り婚約指輪で使用したゴールドやプラチナの端材、ヤスリで削り取られた金属の削り粉など、どうしても加工していく中で減っていってしまいます。
シルバー・ゴールド・プラチナは、とても高価な金属です。そのため、減ってしまった分は、できるだけ集めてリサイクルします。目に見える大きさの金属の線や固まりやヤスリで削った粉は勿論、バフモーターで研磨剤を使って磨いた時にでる研磨剤の粉も、シルバー・ゴールド・プラチナなどが含まれているので、しっかり集め、リサイクルします。
大きな端材や塊の金属リサイクル
こちらがワークショップに来て頂いたお客さんが練習で使ったシルバーです。
おかげさまで、たくさんありますね!
練習で使ったシルバーの板のように、目で見える大きなシルバーの端材や塊のものは、MITUBACIでは集めて溶かして再度シルバーの板状の素材にします。素材は、ワークショップの材料や、ゴールドやプラチナで結婚指輪を作る際の練習用の材料として使用しています。
ゴールドやプラチナの端材や塊の場合も、同じ種類のゴールド・プラチナに分別して、集めて溶かします。溶かした金属は、MITUBACIの商品に使いやすい線状に加工します。
粉のように細かくなった金属のリサイクル
指輪をヤスリで削って出た粉や、バフモーターで研磨剤を使って磨いた時にでる研磨剤の粉などは、いろいろな金属や不純物が混ざり合っています。そのため、そのまま溶かして使用できません。
回収された不純物を含む貴金属は、最初に、ほこりなどの貴金属以外の物質を取り除くために、高い温度で焼却されます。
なんでも溶かす水の王様
焼却されたあとに、王水(おうすい)という液体に入れます。王水は、硝酸と塩酸を3:1で混合した液体です。酸化力がとても強い液体で、ゴールドやプラチナを含むほとんどの金属を溶かすことができます。
なんでも溶かしてしまう王水ですが、シルバーは王水にほとんど溶けません。シルバーは硝酸を用いて溶かします。
溶けた液体は、電気分解や化学処理して、純銀、純金、純プラチナなどに精製して貴金属として再生(リサイクル)されます。
こういった手順は、工房で行うことは難しいため、専門の会社にお願いしています。
新しく再生された貴金属は、MITUBACIで使う際には、工房では線材とよばれる細長い板状に加工します。指輪やバングルの材料として使用します。
シルバー・ゴールド・プラチナは、小さな破片や粉など、どんな形に変わってもまた、回収されリサイクルされています。そしてまた、輝くジュエリーに生まれ変わります。