手作り結婚指輪を長く大切に使うための素材選びや日々のお手入れ
一生、長く大切につけていきたい結婚指輪、お買い物に慎重な方ほど、経年による指輪の劣化が気になりますね。特に、手作り結婚指輪は劣化が早かったりしないのか心配な方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、手作り結婚指輪を長く使っていくための素材の選び方や扱いの違い、日々のお手入れについてまとめました。
結婚指輪の劣化とは、どういうことなのか
「結婚指輪が劣化した」というのは、どのような状態のことでしょうか。これは大きく2つの意味に分けられると思います。
ひとつめは金属としての性能が劣化した状態を、ふたつめは結婚指輪が購入時よりも見劣りがする状態を指しています。
それぞれ詳しく考えてみました。
金属としての結婚指輪の劣化
結婚指輪は通常金属で作られているので、金属そのものが錆びてもろくなってしまうことを心配してしまうかもしれませんが、結婚指輪に使う素材をみてみると安心です。通常結婚指輪に使われる金属素材はK18ゴールドや、白金と呼ばれるプラチナなどの貴金属です。貴金属とは、「イオン化傾向が少ない金属」をまとめて貴金属とよんでいます。イオン化傾向が少ない、ということは酸化しにくい→錆びにくい、ということです。貴金属とはよばれない鉄や銅などは錆びやすかったり、扱いが難しいためあまり結婚指輪の素材としては活躍しません。
手作り結婚指輪でも、もちろん貴金属を使って指輪を作っていくので、手作り結婚指輪の方が劣化しやすい、ということはありません。
経年変化としての結婚指輪の劣化
結婚指輪は毎日身に着ける指輪ですので、使っていくうちに細かいキズがついてしまったり、少し形が変わってしまったりするかもしれません。このような経年変化は、既製品でも手作りの結婚指輪でも同じように変化していくものですので、どちらが劣化しやすい、ということではありません。いずれにしても購入したお店でのアフターサービスで対応してもらったり、ご自身でお手入れできることもあります。
長く使うための結婚指輪に向いている素材
結婚指輪として長く使う指輪に向いている金属は、K18ゴールドやPt950プラチナがおすすめです。K18ゴールドは75%が純金、残りに他の金属を混ぜている合金です。イエローゴールド・ピンクゴールドなど混ぜ合わせる金属によって様々な色味が出現します。MITUBACIではこの他にシャンパンゴールドとライムゴールドという素材も用意しています。いずれもK18ゴールドですので安心です。カラーゴールドはどれも華やかな印象の結婚指輪が作れます。
金属としての劣化が少ない貴金属が結婚指輪の素材として扱われている、ということをお話しましたが、シルバーは結婚指輪にはあまり向いていません。シルバーも貴金属として扱われていますが、金やプラチナに比べると変色しやすい金属です。
長く使うための結婚指輪に向いている製法
長く使う、ということを考えると、指輪の丈夫さも結婚指輪を選ぶ基準にしてもいいかもしれません。指輪の丈夫さは、指輪の製法によって変わってきます。金属を溶かして、型に流して固める鋳造製法よりも、金属に火を入れて叩き、鍛えながる作る鍛造製法の方が、一般的に丈夫な指輪が作れるとされています。そのため、鍛造製法は鋳造製法の指輪よりも深いキズがつきにくいとされていますので、丈夫さで選ぶなら鍛造製法の手作り結婚指輪を選んでもいいですね。
鍛造製法と鋳造製法についてはこちらの記事に詳しく記載しています。
長く使うための毎日のお手入れや扱い方
変色のしにくい貴金属を選んで、深いキズの付きにくい鍛造製法で結婚指輪を作っても、どうしても細かいキズなどの経年変化は避けられません。できるだけ長く美しく使うためのお手入れや扱い方について次のことに注意してみてください。
家事のときははずす、手袋をする
家事とひとまとめにしましたが、結婚生活を送っていく中で、食器を洗ったり、掃除機をかけたりすると思います。食器や掃除機にぶつかったりすると細かいキズが指輪につきますので、家事をまとめてするような時にははずしておいたり、手袋をつけることをおすすめします。
重いものをもつときははずす
DIYで家具を作るときに工具を使ったり、スポーツジムで重いものを持ち上げたりするときには、自分で思っている以上の力が指にかかっています。力ががかると指輪の変形の原因になってしまうので、あらかじめはずしておくと安心です。
はずしたときは、やさしく保管する
結婚指輪をはずしたときには、やさしく保管してください。指輪はやわらかい革の上や布の上に置いてあげると安心です。木のトレイもキズがつきにくいですし、指輪だけを置いておけるリングホルダーもいいですね。また、指輪を購入した際にお店で入れてもらったリングケースにしまうとより安全です。
リングトレイなどに置くときに注意していただきたいのは、他の指輪やジュエリーとぶつかることです。同じような硬さのジュエリーとぶつかるとキズができてしまいます。特にダイヤモンドのような硬い宝石と触れてしまうと細かなキズができやすいです。
指輪の保管場所のアイディアについては、こちらの記事でもまとめていますので、参考にしてみてください。
汚れたらやさしく洗う・拭く
結婚指輪は、指につけているので、汚れるのを防ぐのは難しいです。化粧品やハンドクリーム、食べ物の油なんかが付いてしまう運命です。でも少しくらい汚れてしまっても大丈夫です。よく石鹸と水で洗ってください。一番簡単なのは、手を洗う際に、一緒にハンドソープでよく洗うと手軽です。ダイヤモンドやシークレットストーンが付いている場合は、指から外して、食器用の中性洗剤を溶かしたお湯で洗ってあげるとすっきりします。どちらも、洗ったあとはよく水で洗剤成分を流して、やわらかい布で水分を拭き取ることを忘れずにお願いします。水をふき取るときもやさしく扱ってください。貴金属は硬いですが、ティッシュなどで強くこすっても、ルーペでみると細かいキズがついていたりします。ごしごしこすらないようにしてくださいね。
すぐに水が使えないような場合は、メガネのクロスで磨いてあげるとすぐにきれいになります。お出かけ先で、曇りが気になるときは、やさしく拭きとってみてください。
MITUBACIではお手入れ用のクロスやブラシのセットを販売していますので、気になる方は職人にお声がけください。
店舗のアフターサービスを利用する
変形してしまったり、深いキズがついたりした場合は、自分でケアしようとせずに、購入したお店に相談しましょう。既製品のお店でも手作り結婚指輪のお店でもアフターサービスとしてメンテナンスを行っているお店があります。アフターサービスの内容や有償・無償については店舗によって異なるので、購入時に確認してください。
K18ゴールドやPt950プラチナの指輪が変色してしまった際にも購入した店舗に相談してみましょう。ごくまれに合金の状態や薬品の使用などで変色してしまうことがあります。
まとめ
手作り結婚指輪だからといって、劣化しやすいわけではない、ということと、結婚指輪を長く大切に使うためにできることをまとめてみました。
大切な結婚指輪、長く美しく使っていきたいですね。