幾何学模様が魅力のビスマス鉱石
こんにちは職人の柳泉です。
私は宝石や鉱石が好きでよく宝石店やミネラルショーに足を運んだりして気に入った石を集めています。
今回は自分で作れる鉱石と言われている「ビスマス鉱石」を工房で作ってみました!
実際にビスマス鉱石から結晶を作ってみました
早速ですが実際に自分で作ってみました!
まず通販でビスマスチップを仕入れてみました。Amazonでも楽天でも取り扱いがありました。
融かす前はこのように板状であったり粒状の形で販売されている様です。つるつるしていて、これはこれでおもしろいです。
セットして火にかけます。
ビスマス鉱石から結晶を作るために必要な道具
今回用意した道具は
・ビスマスチップ
・コップ(ステンレス製)
・フォーク(ステンレス製)
・ピンセット(ステンレス製)
・プライヤー
・バーナー(コンロでも可)
下記コンロの場合不要
・網(鉄製)
・三脚台(鉄製)
火を使って温める為それに耐えられる融点でかつ、ビスマスに余分な反応が起きないようにステンレス製のものを用意しました。
ビスマスの融点は271.5℃程度です。プライヤーは熱したコップを持つための大型のペンチです。火を使うので火傷に注意して作業を進めます。
ビスマスチップを溶かす
今回は、MITUBACIの工房で作業しましたので、バーナーを使ってビスマスチップを温めます。
どんどん融けてきました!
もうフォークですくえるくらいに柔らかくなりました。
火を止めてしばらく冷ましてみます。
コップの底を見ると結晶ができています!
しかしここまでかたまってしまうと取り出すのが困難になってしまいました。
どうやらタイミングを見てピンセットで結晶を取ってあげた方が良さそうです。
ビスマス結晶を取り出す
改めて再度融かし、様子を見てピンセットでつまんで取り出してみます。
いい感じに取れてきました。
今回の一番の大物になります!
自分で作ってもちゃんと綺麗に模様が出ています。これはとても嬉しいですね
なかなか綺麗な結晶を作って取り出すにはコツが要りそうですがいい感じに作れて満足です
改めて、ビスマス鉱石とは?
ビスマス鉱石は純度の高いビスマスチップを融かして冷やす事で結晶化する鉱石で、独特な幾何学模様が魅力的です。
化学記号はBi、Bismuth、胃薬などの内服薬にも使用されることのある物質ですので、専門的な知識がなくても安心して扱える鉱物です。
ビスマスの日本名は「蒼鉛(そうえん)」と呼ばれ融点が低く、機材を用意すれば自宅でも融かすことができます。融かした後に冷やすと直ぐに結晶反応が起き自然にビスマス特有の不思議な形が作られるそうです。
ビスマス鉱石は単体で産出する事が少なく、一般的には他の金属鉱石との混合物として採掘されます。他の金属を精錬する際に不純物として取り除かれることが通常ですがその美しい結晶構造と色合いから最近は観賞用として人気が出ているそうです。
ビスマス鉱石の虹色の輝きは、温度低下で結晶が成長する際に熱で空気中の酸素と結合して酸化被膜ができます。それが光に反射することで綺麗に見えるのだそうです。ビスマス自体が光っているわけではなく、構造色と言われるもので、CDディスクが虹色に輝いていることと同じ原理です。
まとめ
ずっと興味のあったことをチャレンジできてとても楽しかったです!
大きな結晶を沢山つくるとなるとビスマスチップをもっと用意する必要がありそうでした。
お家でも作ることができるそうですが金属を融かしてかためる為、安全性に配慮して実験しましょう。
また何か面白い発見があればお伝えして行こうと思います!